ペアレントトレーニング21 子どもの困った行動を減らすために
2023/09/13
子どもの困った行動を減らすために
子どもの気になる行動を記録し始めると、具体的な場面が確実に見えてきます。
そしてその状況を分析していくことで、子どもの気になる行動の原因や、対処方法がわかりやすくなります。
人は、日々の生活の中で流されてしまいがちなので、文字にしたり、図にしたりして、「見える化」することで、その問題に取り組みやすくなるということを知っておくと、どんな問題にも対応しやすくなります。
行動記録を整理する
行動記録から整理していきましょう。
① 何時ごろに気になる行動が起こるか
② どんな場面で起こるか
③ 気になる行動の起こる前にはどんなことがあったか
④ 気になる行動を起こしたときに大人がどのような声かけや、行動をしたか
⑤ その対応で子どもはどのような状態になったか
① から⑤の順で記録をしていくと、お子さんと親の関係が見えてきます。
関係が見えてくると、どんな子どもになって欲しいか、どんな親になりたいか、またどんな親子になりたいかというイメージを元に、どんな子育てをしようか・・ということに思い至ることでしょう。
さて、あなたはどのようなイメージを持ちますか?
子どもの行動には原因がある
子どもの行動にはそれぞれ意味があります。
「もう意味がわからない!!」とぼやいているお父さんやお母さんの言葉を時々耳にしますが、それも行動観察をすることで意味がわかるようになっていくことが多いでしょう。
例えば、『地域の子育て支援センターに遊びに行ったときなどに、閉室の時間になっても片付けができないで嫌だと言って泣き続ける』ということで困っているとしましょう。
では、この時、どのような原因が考えられるでしょう。
①遊び始めた時間は閉室時間のどれくらい前で、お子さんはどれくらい遊ぶことができたでしょうか?
② お子さんが眠くなる時間帯ではなかったか?
③お子さんはお腹が空いて機嫌が悪くなってしまったということはなかったでしょうか?
④ お子さんは、それまでに疲れてしまうような活動をしたということはないでしょうか?
⑤ 体調が悪かったということはないでしょうか?
ここにあげただけでも、5つあります。
それぞれの家庭や、状況によっても、原因と考えられることはあるでしょう。
次に、その原因が当てはまっていれば、その原因を取り除いてあげることができるかどうかを考えましょう。
子どもの困った行動の原因と解決の工夫
①遊び始めた時間は閉室時間のどれくらい前で、お子さんはどれくらい遊ぶことができたでしょうか?
ということであれば、遊ぶ時間が足りなかったということになるでしょう。
では、どのような工夫ができるでしょう。考えてみましょう。
・お子さんがいつもどれくらいの時間遊ぶことで満足できるのかを考えて、閉室の時間と照らし合わせて考え、お子さんが十分に遊べるような時間にセンターを訪問できるようにする必要があるとわかりますね。
② 子どもが眠くなる時間帯ではなかったか?
お子さんが午前中から幼稚園や保育所、または習い事などに行っていた、または午前中プール遊びをしていたなどのことがあって、いつもより体力を使って眠くなっていたかもしれません。
・お子さんの体力にもよりますが、一定の年齢になるまでは、お昼から夕方にかけて眠くなることがあります。その日のスケジュールとお子さんの体力を合わせて、子育て支援センターに行く時間や日程を考えることっが必要かもしれません。
③お子さんはお腹が空いて機嫌が悪くなってしまったということはなかったでしょうか?
お昼ご飯をしっかり食べていたのかどうか、振り返ってみましょう。また、お子さんは一度にたくさん食べられないため、おやつが必要ですが、おやつを食べていなかった、または量が少なかったなど考えられることがあります。
・昼食の量が少なければおやつの量を増やすなど、空腹による不機嫌を防ぐ工夫が必要かもしれません。また運動量がいつもより多いとその分お腹が空くということもあるので、いつもよりお腹が空いているということも考えられるので、量の調節が大切になりますよね。
④ お子さんは、それまでに疲れてしまうような活動をしたということはないでしょうか?
いつもなら、夕方まで元気でいるお子さんも、午前中にいつもとは違う体を使って遊んでいたり、暑い中で活動していたということなどがあると、疲れていて不機嫌になるということもあるでしょう。
・いつもと変わらないように見えても、活動内容や気温や天候によっても疲れ度合いは変化します。その点を意識して故sだおて支援センターへ行くかどうかを判断してあげるということが必要かもしれません。無理に今日行かなくてもまた行けるという親としての判断も大切になります。
⑤ 体調が悪かったということはないでしょうか?
朝から下痢気味でトイレに通っていた(下痢)とか、三日間もうんちが出ていない(便秘)、食欲が無い、ゴロゴロしていることが多い、動きがいつもより少ないなど、しんどい様子があれば、お子さん自身がいつもより自分のコントロール力が下がっていということが考えられるでしょう。
・お子さん自身は、体調が悪いけれど遊びたい欲求が行きたいという気持ちを優先してしまい、実は自分の状況が理解できていないということがありますので、いつもとは違う様子がある場合は、お出かけを控えた方がいいということが考えられるでしょう。
こんなふうに、一つの事例を取り上げても、いくつかの原因が考えられ、またその原因に対する判断や工夫も考えられます。
原因がわかると工夫ができる
「機嫌が悪くなってしまう」ということについて、お子さんの気になる行動として観察し記録をつけていくことで、お子さんを理解しやすくなります。
そうすることで、機嫌が悪くなって困るということが減少するでしょう。
これは一例ですので、実際にはもっと複雑なことも多くあると思います。
その状況に応じた対応は、1人では考えにくいものです。
それは、親も自分のやり方が「普通」のやり方になっていることが当然ですし、他の人のやり方を見たり聞いたりする機会は非常に少ないですので、困りごとへの対応を一緒に考える誰かが必要になるのです。
今回は、お子さんの行動を観察して記録することで、困った行動の原因を考え、その行動を減少させるための工夫を考えるということについて、お伝えしました。
今、お困りのことがある方は、一度試してみてくださいね。
また、相談したいという方は、お問い合わせより、ご連絡ください。
オンラインでも、お話をお聞きし、適切だと思われることをご提案したり、ご相談者様がご自分で原因や工夫を見つけ出せるようにお手伝いします。
あなたのお困りごとを解決して、ストレスをなくしましょう。
そしていい親子関係を築いていきましょう。
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