ペアレントトレーニング19 子どもの行動を観察しよう
2023/08/21
子どもへの期待と要求
子どもが生まれたときは、もちろんそれだけで喜びをいっぱいに感じていたはずです。
でも、いろいろなことができるようになってくると、次々にこんなこともできるようになってほしいなと考えるようになり、できることがどんどん増えていくにつれ、もっともっと・・と要求が大きくなっていきます。
それは、親として結構一般的なことです。
そしてそのために、親も一生懸命子どものためにできることは何かを考え、環境を用意したりかかわったりしていくことは、ごく自然なことのように思います。
けれども、子どもは常に親の期待に応えてくれるというわけではなく、時には失敗したり、あきらめたり、あるいは怒り出したり泣き出したり・・と、親の理想的な予想に反することも多く現れます。
そんなとき、これまでお伝えしてきたことを振り返ってほしいと思います。
期待しすぎると、子どもは期待に応えられない自分自身に「できない自分はダメな人間だ」と自己否定感を持ってしまったり、自暴自棄になってしまったりすることに繋がりかねません。
また、親もそれまでいろいろなことができていたのに、「どうしてくれができないの?」と責めてしまったり、「これができないのは自分の育て方が悪かったからだ」と、親である自分自身を責めてしまったりすることになるかもしれません。
では、親は子どもに、どのようなことを期待すればいいのでしょう。
どんな子どもに育ってほしいのか考えよう!
あなたは、自分の子どもにどのような力を身につけてほしいですか?
○人とうまく付き合うための力を身につけてほしい
・適切に自分のものの見方、考え、要求を表現できる
・必要な時に、援助や助けを求められる力
・大人から頼まれたことに協力できる
・他の子どもとうまく遊べる
・他の人の感情に気を配れる
・自分の行動が他の人にどういう影響を与えるのか気をつかえる
○自分の感情をコントロールできるようになってほしい
・他の人を傷つけないで自分の感情を表現できる
・気概を与えるかどうかを、行う前に考えられる
・自分に対しても他の人に対しても前向きな感情を持てる
・ルールと限度をわきまえられる
○独立心を持ってほしい
・自分のことは自分でできる
・絶えず大人の気を引くことなく何かをしていられる
・自分の行動に責任が持てる
○問題を解決できる
・何事にも興味関心を示す
・質問し自分なりの考えを持てる
・解決策の代案を考えられる
・交渉したり妥協したりできる
・自分で決定し問題を解決で切る
この中から、自分のお子さんに身につけてほしいと思うことを考えてみましょう。
今、あなたが「こんなこどもに育ってほしい」と考えていたリストに、このような項目はありましたか?
積極的な子育てをお勧めする中で、このようなことができるようになるといいという内容をリスト化しました。
あなたが考えていた内容とは異なるかもしれませんが、このリストの中からこんな力をつけてほしい、こんな子どもに育ってほしいと思うものから、あなたのお子さんに身につけてほしいことを選んでゴールを設定してみましょう。
ゴールを決める時に、気をつけたいことは、あなたがお子さんの行動で気になっていること、気になっている行動について考えてみて、その内容や行動と照らし合わせて、知るとの中でいちばん近いと思うことをゴールにしましょう。
これまでの記事の中に、子どもの問題行動についてお伝えしているので、それらを参考にして考えてみるといいでしょう。
また、親としての自分の目標についても考えてみると、よりいいでしょう。
親としての関わりについてお伝えしてきた中から、自分位今備わっていないもの、それが子育てにうまく働いていないように思うことがあればそれを親のゴールに設定すればいいでしょう。
子どもの目標として、「増やしたい行動」と「減らしたい行動」を挙げてみる。
親の目標として、「増やしたい行動」と「減らしたい行動」を挙げてみる。
目標が決まったら、子どもの行動を観察しましょう
①気になっている行動あ本当に問題なのか分かります。
例えば、いうことを聞かないと思っているのは、全ていうことを聞かないのでしょうか?
子どものことを観察することで親が思っているほどでもなかったり、行ったタイミングが悪かったり、親の言い方がよくなかったり、と原因が見えてきます。
②子どもの行動に親がどう対応しているかが分かります。
また、どんな時どんな理由でその行動が起こるかが分かります。
③行動の変化を知ることができます。
観察を1週間続けると、よくなっている場合、悪くなっている場合、同じ状態であるなど、子どもの変化があるかどうかに気づくことができます。
④対応策を始めた時、目標をいつ達成したかが分かります。
観察したら、一週間記録しましょう!
こんなふうに、観察をして記録を書き留めることで、思い込んでいたことと違う「事実」が見えてきます。
「事実」が見えてくると、「どんな時にうまくいっていないのか」が分かり、「この対応をしたらうまくいった」
「この対応ではうまくいかなかった」が見えてきます。
うまくいかなかった対応は減らす、なくすことができるようになり、対応を変えてみたことで子どもの行動が変わると、子どもを描写的に褒めることもできるし、うまくいくような対応をした親自身にも満足感が得られます。
こうすると決めたことを紙に書いて目につくところに貼っておくのもいいでしょう。
そしてうまくいったら、カレンダーに華丸をつけるというのも、モチベーションが上がって、継続の役に立ちます。
まずは、これまでの記事にある子育てに役立つコツを参考に、観察をしてみてください。
そうすることで、子どもの様子も正確に知ることができ、また親であるあなた自身がどんなふうに関わることが必要なのか、どんな関わり方が良くなかったのかなどが、見えてきます。
そこから、どのようにすれば、いい親子関係が築けるのかを、考えてみましょう。
そして、考えて見えてきたことを、これまでお伝えしたことを元に、試してみましょう。
続きは、次回。
少なくても1週間は、観察ことを記録する行動日記を続けてみてくださいね。
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