ペアレントトレーニング13 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
2023/06/18
感情的なメッセージは、子どもの自己肯定感を下げる
これまでは、子どもの問題行動について、その原因が大人の指示の出し方に問題があるということをお伝えしてきました。
親は、自分が子どもの頃に受けてきた子育ての方法をそのまま再生することが多いのですが、それは学びとしてごく自然なことです。
けれども、自分の受けてきた子育ての方法が本当に子どもにとっていい方法なのかどうかは、わかりません。
子どもにも、いろいろなタイプがありますし、親自身もいろいろなタイプがあるからです。
親も子どもも、自分の性格によって話し方や、受け止め方が違っているということも含め、育て方によって、性格が作られるということもあるので、子どもが生まれて初めて出会う大人である親として、子どもの自己肯定感を育むことができるといいですね。
赤ちゃんは、生まれてすぐから上手に話すことができません。
ですから、言葉の代わりに「泣く」という方法を使ってコミュニケーションをとっていきます。
出産後のお母さんは、赤ちゃんが泣くと授乳の準備のためにおっぱいが張ってくるとも言われています。
赤ちゃんのコミュケーションの手段として「泣く」という方法が、お腹がすいた赤ちゃんにとって適切な伝達の手段だと言えますよね。
赤ちゃんのコミュニケーション方法と自己肯定感
赤ちゃんが泣くと、そばにいる大人は「お腹が空いているのかな?」「おむつが濡れているのかな?」「どこか気持ち悪いのかな?」と赤ちゃんの泣き声に反応して、対応をするようになります。
赤ちゃんは自分の「泣く」という手段で自分の状態を身近にいる大人に伝え、その結果自分の要求が満たされたという経験を通して、「これはいける!!」と記憶し、そのコミュニケーション方法を繰り返して大きく育っていくのです。
もちろん体が大きくなるということと共に、心も成長していきます。
この要求して応えてもらうという関わりから、その後も要求に応えてくれる大人との関係が、親子の「愛着関係」を築き、子どもの「自己肯定感」が育てていくと言われています。
これは、ずっと後になって気づくことが多いのですが、この「泣く」という行動で、子どもが要求を満たされるという経験を積み重ねていくうちに、「僕は、私は、泣いたら誰かが来てお世話をしてくれる」「私は、僕は、愛してもらえる存在なんだ」「私、僕には、愛されてお世話される、大切な存在なんだ」と自分自身で「自信」を持つということになります。
これが自己肯定感。
そして、自分の要求を満たしてくれる特定の人との間に結ばれる信頼関係が「愛着関係」ということなのです。
自己肯定感と自己否定感
もしも、赤ちゃんが泣いているときに、誰も空腹を満たしてくれない、お尻が汚れていてもきれいにしてくれない、眠くてもあやしてくれない、具合が悪くても手当てしてくれない、、ということが続くと、赤ちゃんは泣かなくなります。
なぜなら、泣くことはとてもパワーのいることだし、泣いても無駄だ、私は、僕は、誰にも大切にしてもらえない存在なんだ、、とあきらめて「自己否定感」を持ってしまうのです。
人間は生まれたときは、誰もが同じように生きるための要求を「泣く」という形で表現するものです。
けれども、それが誰にも受け止められない無意味なものだと感じるとあきらめて表現しなくなっていくのです。
これほど悲しいことはあるでしょうか。
あきらめなくていい、そこにいてくれていいんだよと、大切にお世話され、愛着関係を築くことができる、そんな環境をどの子にも用意してあげたいものですね。
・・・と、これは私の願いでした。
ちょっと話が飛躍なってしまいましたね。
感情的な叱り方が招くこと
大切に育てていくなかで、子どもが親の言うことを聞かないときに、その行動だけを問題視するのではなく、子ども自体を認めないかのように叱ると、子どものセルフエスティーム(自己肯定感)を損なってしまうという危険性があります。
親は、いろいろなスケジュールをイメージして行動しているのに、その段取りをくるわされたり、親が求める行動をとらないとき、また周囲から好ましくない行動をしている子どもの親として見られることに抵抗を感じ、「ばか」「ボケ」などと感情的になじってはずかしめたり、「こんなところをおばあちゃんが見たらどう思うかな」などと罪悪感を植え付けるのは、子ども自身の行動を変えようとする気持ちを奪ってしまい、行動を好ましいものに変える機会を失ってしまいます。
そして、時間が経てば、親から受けた方法をマネして、次から同じように親や兄弟、友だちをなじるようになるかもしれません。
親が感情的になると、子どもにとっても、親にとっても、協力的な関係が崩れ、後で後悔することになってしまうことが多いといわれています。
ですから、親が感情的にならないように工夫することが必要になり、その姿を見せることで、子どもも親の言うことを理解しようとし、親をモデルとして真似をするようになるでしょう。
忙しい中で大変な子育てを担ってくださっているママやパパに、この繰り返されるパターンを意識して、子どもと関わっていけるようにしたもらえたらいいなと思います。
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