ペアレントトレーニング11 子育てのコツを知って 積極的に子育てしよう!
2023/06/05
子どもの問題行動⑥ 混乱させる態度
子どもが親の言う事を聞かないという時に、子どものせいにしてしまわずに、自分の指示の仕方を振り返ってみましょう。
これまでにすでに5つの指示の問題についてお話ししてきました。
続いて6つ目にお伝えするのは、態度が指示の内容と一致していないということ。
子どもがいうことを聞かない!!とストレスを溜めたり、イライラしたりするということをよく耳にします。
子どもがいうことを聞かないというのは、どういうことでしょう?
大人の思い通りに動かしたい!
今、すべきことをしないことを注意するけれど、大人がすべきと思っていることを子どもが実行しない。
そんな時、どうしても注意したり、叱ったりすることでしょう。
けれども、いうことを聞いてくれない。
そんな時、子どもが悪い・・と決めつけてしまうでしょう。
ただ、本当に子どもが悪いのでしょうか。
あなたの態度は、どうだったのか、一度、振り返ってみましょう。
注意するとき、あなたはどんな顔?
以前、こんな様子を目にしたことがあります。
子どもに楽器の演奏方法を教えている指導者の方がいらっしゃいました。
とても優しくて、温かい感じの男性です。
ところが、子どもたちは、優しい男性の指導を受けて徐々に演奏が上手になっているのですが、子ども同士でおしゃべりに盛り上がり、指導者の男性の言葉が届かない状態になった時のことです。
その男性は、「話をちゃんと聞くように・・」と叱りました。
ところが、子どもたちの行動は改まらず、そばで見ている私はイライラしていました。
一度注意をしたにもかかわらず、話を聞かない子どもたちに、その男性は次はもっと強い口調で注意しました。
ところが、その男性は注意の言葉の後、笑顔でした。
言葉では怒られているように感じる子どもたち。
けれども、表情を見ると、笑っている。
この様子から、子どもたちは、注意されているけれど、笑って許してくれている。
そんなふうに感じてしまっても仕方ないな・・と、見ていた私は感じました。
俳優の「竹中直人」さんが、笑いながら怒るという事をよくテレビの中でやっていた時期がありました。
俺は怒っているのか、笑っているのか、どちらとも取れる、そんな様子を表現しているのですが、本来伝えたいのはどちらでしょう?
面白い表現方法としてして見せるのはいいとしても、現実の世界で、笑顔で注意されたら、子どもは注意をされているのか許されているのか分からなくなってしまいます。
それでは、子どもに注意したい時、どのようにするのがいいでしょう?
子どもは目から情報を得るのが得意
子どもは、言葉からも情報を得ようとしますが、視覚的に目に入る情報から、判断する方が得意です。
ですから、言葉では、「叱る」、「注意する」という内容であっても、表情が優しい笑顔であれば、叱られているとか、注意されていると感じにくくなって、結果として、「言うことをきかない」ということになってしまいます。
これは、「言うことをきかない」と言って子どもを責める前に、自分の指示の出し方、注意するときの表情に気をつけてみてください。
もしかしたら、怒って注意しているのに、顔は笑っているなんてことになっているかもしれません。
そう、自分ではその時の表情を確かめることがありませんので、誰かに頼んでおいてもいいかもしれません。
注視する時は注意する顔、表情が必要です。
言っていることと表情が一致するように、意識しましょう。
子どもは、視覚からの情報が取り入れやすいということも、常に意識しておくといいですね。
子どもの問題行動の要因が、実は大人の行動にある。
そんなことが実はあるということを知り、子どもの問題行動にしてしまうという失敗が起こらないようにしたいものですね。
親子の関係を、大人の一方的な決めつけで潰してしまわないように気をつけましょう。
そして、いい親子関係を続けていきましょう。
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