私の子育てって大丈夫? 知らないうちに虐待になっていない?
2023/01/12
虐待って子どもにどんな影響があるの?
2022年、静岡県裾野市の認可保育園で園児への暴行容疑で元保育士3人が逮捕されるなど、内部告発によりニュースになりました。さらに、そのニュース以外にも、全国各地で問題のある保育が発覚しています。
この保育園に限らず、子どもの命を預かる保育園での、この不適切保育は、とても大きな問題ですね。
ひとりの保育士が1歳児6人のお世話をする。
しんどい状況の中での保育が一要因になっているということも指摘されています。
子どもの人数に対する保育士の人数を定める配置基準というものがあり、それが本当に適切であるかどうかは、保育を長年経験してきた私も、ずっと疑問を持ち続けていました。
たしかに、職場の環境改善は必要なことではありますが、それを理由に不適切保育を行ってもよいということにはなりません。
保育士として、本来の使命をしっかりと意識して保育をしてほしいと思います。
不適切な行為が与える悪影響
守るべき、力の弱い、発言力も乏しい子どもに対して、自分のストレスの発散のためや、楽しみのために、子どもの嫌がることをするなんて、本当に許せないですよね。
子どもが家庭や別の大人にすら、うまく伝えることができないのを知っていての行為。
幼い間の虐待行為、不適切行為は、子どもの脳に悪影響を与えると言われています。
安心を与えてもらえるはずの大人から、怖いことや嫌なことをされ続けると、人を信じることができなくなったり、いつも不安定で心配症になったり、不登校になる確率も高いと言われています。
また、虐待行為からくる脳の歪みが影響して、非行に走る確率も高くなると言われています。
そのような行為を、子どもを守るべき大人が決してしてはいけません。
その時はそれほど影響がないように見えても、実は将来的に、子どもの人生に大きな影響を与えることになるということも、子どもに関わる大人は知っていなければならないですね。
大人は子どもの安心基地
子どもへの不適切保育。
子どもが好きだから、保育士として保育に携わっている人から見れば、信じられないことだと思います。
子どもは、何もできない状態で産まれてきて、大人のお世話なくては、生命を維持することができません。
そこで、生まれたばかりの赤ちゃんは、生命を維持するために、『泣く』という方法で、世話してくれる大人に精一杯アピールします。
そのアピールを聞きつけて、大人は「お腹が空いているのかな」「お尻が濡れたのかな」「眠いのかな」「どこか気持ちが悪いのかな、痛いのかな」と気にかけてお世話をします。
そうした関係の中で、赤ちゃんは、自分が泣いてアピールすれば、誰かがきてくれて気持ちよく満足させてくれる。
それこそが、自己肯定感となり、自分の力を信じて生きていこうと、また次の『泣く』力となっていくのです。
ところが、どんなに大きな声で泣いても、誰もきてくれない、お腹を満たしてくれない、気持ちよくもしてくれないとなれば、赤ちゃんは、どうでしょう。
泣くことをやめて、諦めてしまいます。
泣くことで、誰かが来て自分の要求を満たしてくれる。
自分は、要求を満たしてもらうことができる価値のある人間なんだと、無意識に感じていくのです。
そして、いろいろな要求が満たされていくことで、安心感を感じていくのです。
その安心感があることで、いろいろなことにチャレンジしたり、探求したりする力になっていくのです。
その安心感と無意識がとても大切なことだと、子どもにかかわる大人は重く受け止めていかなければならないと思います。
そんなことから考えても、不適切な保育というものは、子どもの安心を持たせないということとつながっているので、やはりやってはいけないことですよね。
私の子育ては大丈夫?
大きな声で怒鳴ったり、腕を掴んだりすることは、不適切な保育と言われます。
そして、それが繰り返されることで、虐待につながる危険性があるとされています。
そのような不適切な子どもへの関わりは、家庭内でも起こります。
そして、家庭内の狭い空間で親子だけで過ごすことにより、その危険性はより高まると予測することができます。
初めての子育てで、どんなふうにしていいかわからない。
パパである夫は仕事を理由に助けてくれない。
身近に相談する相手がいない。
それは、本当に多くのママから聞かれることです。
そんなことから、不安や心配が膨らむ一方で、解決方法を見出せず、ストレスが溜まり、行き場のない感情を子どもに向けてしまう。
その歯止めが効かなくなって、手を出してしまったり、なんらかの罰を与えたり、お世話をしなくなったりすることが、虐待となってしまうのです。
それって、防ぐことができることだと、私は思います。
虐待は防ぐことができる
初めての子育てで、どんなふうにしていいかわからない。
パパである夫は仕事を理由に助けてくれない。
身近に相談する相手がいない。
でも正しく子育てしたい。
周りから、ちゃんとしたママに見られたい。
そんな気持ちを持って、一生懸命ママをしているのに、結果として、うまくいかないことってたくさんあります。
自分の子どもだから、自分がやらなきゃ、という思いは、とても大切なものですが、一人で全部やらなきゃと思わないことが重要です。
それぞれ地域には、子育てを応援してくれるところがたくさんあります。
身近に親族がいなくて頼れないということもあるので、できればお住まいの地域でどんなサポートがあるのかを確かめて知っておくことが大切です。
いざというときに、利用できるようにしておくことで、自分一人でなんとかしなきゃという気持ちから、解放されることで、焦りや、不安を少しでも少なくすることができるといいですね。
心に余裕がない時に、虐待が起こりやすくなります。
どんなふうに子育ての応援を求められるのかを知っておくことで、ママ自身に余裕が生まれ、健やかに過ごせるようになることで、子どもへのいい関わりが持ちやすくなりますよね。
子どもにどう関わっていいかわからない
いろいろな子育て応援の方法を知ったとしても、子どもにどんなふうに拘ったらいいか分からない。
ママの悩みは、最終的にはそこに行き着くようです。
一般的には、「子どもの気持ちを受け止めてあげましょう」とか、「見守りましょう」とか、言われたり、かかれたりしています。
けれども、具体的にこんなタイプの子どもには、こんな関わり方をしてはどうですか?というような、アドバイスを与えてくれるところがなくて困っているママが多いです。
そんなママには、子どもの様子をいくつかお聞きして、そのお子さんにできるだけ適切な関わり方の提案をする応援が必要なんだと思っています。
家庭はそれぞれ別のものですし、ママもパパも違っているので、関わり方の違いもあるし、お子さんもそれぞれです。
それなのに、このやり方がいいという一般的なやり方をその子に当てはめようとすることが、その子を今よりもしんどくさせたり、「いいという方法」をうまく実践できないママ自身の自信を失ってしまうことになるかもしれません。
ママも、子どもも、笑顔でいてほしい
ママにも、子どもにも、笑顔でいてほしい。
いい親子関係でいてほしい。
そんな願いを持って、これまでも、いろいろなタイプのお子さんの関わり方について、ママとの関係についてのお悩みをお聞きしてきました。
ほんのちょっとした具体的な方法をお伝えすることで、毎日怒鳴っていてママが、「気付いたら、1ヶ月間、一度も怒鳴ってなかったんです!」と報告してくれたことがありました。
そんな報告を聞いたとき、私も心の中が幸せな感情でいっぱいになり、自然と笑顔になっているのです。
だから、このブログを読まれて、「ちょっと聞いてほしいな・・」と思ったママは、お気軽にご相談ください。
ママも子どもも、幸せになれますように。
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